焼酎の疑問1 日本酒と何が違う?いろいろ種類があるのはどうして?

焼酎の疑問1 日本酒と何が違う?いろいろ種類があるのはどうして?


1. 日本酒とは違う。日本独自の蒸留酒。
2. 焼酎の種類。様々な原料。どんな違いがある?
3. 自分のお気に入りの焼酎を見付ける。

1. 日本酒とは違う。日本独自の蒸留酒。


世界的な日本食ブームもあって、最近では日本酒は国内に止まらず、海外でも色々な場面で飲まれるようになってきています。
焼酎も、過去の焼酎ブームをうけて日本国内では広く飲まれるようになり、一部海外へも進出を始めています。ただ、もともと九州を中心によく飲まれていたものですので、特に東日本の方などで、まだ飲んだことのない人も多くいるようです。

お酒の試飲会やデパートの物産展にでて焼酎を提供している場面などで、普段焼酎を飲まないお客さん達からよく「焼酎って、日本酒とどう違うの?」という質問をされることがあります。

日本酒との一番の大きな違い、それは、焼酎は蒸留して造られる「蒸留酒」だということです。
原料や製造工程は異なりますが、ウィスキーやブランデー、ウォッカ、ラムなどと同じ分類です。
対して、日本酒は「醸造酒」となります。他には、ワインやビールがこちらに分類されます。

焼酎は、主にさつまいもや麦、米などを原料として、米麹(または麦麹など)を使ってアルコール発酵させたもの(もろみ)を蒸留することで造られる、日本独自の蒸留酒です。
もともと鹿児島県や宮崎県、熊本県など九州南部で盛んに造られていて、そちらでは「酒」といえばむしろ「焼酎」を指すというほどの焼酎文化です。多くの人が焼酎といえば九州のお酒と思われるのではないでしょうか。
九州や沖縄県のような温暖な気候のもとでは、日本酒の発酵がうまくいかないために、古くから焼酎が造られるようになったとも言われています。
蒸留することで得られる焼酎の度数は40度前後。これが焼酎の「原酒」です。
一般的な焼酎の銘柄は、さらに加水してアルコール度数を20~30度まで落としたかたちで商品とされます。

焼酎には、その造り方や原料によっていくつもの種類があります。
味、香りなどが大きく変わるので、一口に焼酎といってひとくくりできないというのも焼酎の特徴です。

2. 焼酎の種類。様々な原料。どんな違いがある?


焼酎は蒸留の方法によって大きく2つに分けられます。
簡単に言うと、蒸留を1回だけ行う本格焼酎(単式蒸留焼酎)と、蒸留が複数回行われる焼酎甲類(連続式蒸留焼酎)です。
本格焼酎の方が、蒸留が1回なので原料本来の風味や旨み成分が残り、味や香りがしっかり残った焼酎となります。
反対に味に特徴が少ないのが焼酎甲類です。梅酒などを作る際に使われるホワイトリカーなどがこれにあたります。

本格焼酎は原料によっても様々に種類が分かれています。
一般的によく飲まれているのは芋焼酎、麦焼酎、米焼酎、黒糖焼酎などです。この他にも原料として、蕎麦、栗、じゃがいも、酒粕、しそなどが使われた焼酎が造られています。
ただし酒税法の関係で、麦芽、果物は使うことが認められていません。

本格焼酎は主に九州で造られている他、伊豆諸島や沖縄(泡盛)など島嶼でも造られています。
焼酎の面白いところは、地域によって主に造られる種類が分かれているところで、産地によって特徴があるワインにも似ています。

芋焼酎といえば鹿児島県がもっとも有名で、造られる焼酎は薩摩焼酎と呼ばれています。
米焼酎は熊本県、特に人吉地方に酒造が多くあります。この焼酎は球磨焼酎と呼ばれます。
麦焼酎は長崎県や大分県でよく造られており、特に長崎の壱岐市で造られる焼酎は壱岐焼酎となります。
宮崎県では芋焼酎も広く造られていますが、北部では特産品である蕎麦の実や栗を原料とした焼酎が発祥しています。そば焼酎は雲海酒造、くり焼酎は佐藤焼酎製造場で初めて商品化されています。
黒糖焼酎は、鹿児島県の島嶼、奄美群島でのみ製造が認められている焼酎で、他の地域で製造することはできません。
沖縄県では泡盛が造られます。
壱岐焼酎、球磨焼酎、薩摩焼酎、琉球泡盛の呼び名は、WTOが指定する「地理的表示」が認められています。これで世界的にも、シャンパンやスコッチ、ボルドーなどのように産地を名前とすることが許されています。

簡潔にまとめただけでもこれだけの分類があって、いくつもある種類の中から自分の好きな味を探すことができるというのも焼酎の面白さです。



3. 自分のお気に入りの焼酎を見付ける。


焼酎は、本格焼酎を主に製造している酒造だけでも九州を中心に350以上、銘柄でいえば数千種類も造られています。
同じ銘柄でも度数の違いもありますし、これに水割り、お湯割り、ロック、燗、前割りといった飲み方も違いも加えると、焼酎の味わいというのは数えきれないパターンになります。
それに、焼酎は食事と一緒に飲むことも多いので、ワインなどのようにそのときの料理に合わせて選ぶこともできます。
自分の好みにあった焼酎や銘柄をひとつだけ決めるのではなく、飲み方や料理、さらには気候や季節によって自由に選んで、そのときどきの雰囲気と一緒に楽しむのがよいのでないでしょうか。
ある焼酎だけを飲んで、「芋焼酎は苦手」、「お湯割りは美味しくない」、といったような印象を持ってしまっても、それで焼酎全体を苦手にならず他の種類の焼酎、他の酒造、他の銘柄、他の飲み方を試して、自分が美味しいと思う好みの焼酎を見付けて欲しいと思います。



written by ISA